<ごあいさつ>
戦後70年の2015年秋、母(井筒紀久枝)が永眠しました。最晩年の2年は老人ホームで暮らしましたが、2度目の脳梗塞で倒れ93日間の闘病の末、逝きました。享年94歳でした。
戦中戦後を生き抜き、波乱に満ちた一生でしたが、晩年は、母の一句
生かされて生き万緑の中に老ゆ
の通り、とても穏やかで幸せそうでした。そして、次の境地のような静かで安らかな旅立ちでした。
死も良しと死をうべなへる夜長かな 紀久枝
母の死後、しばらく「語り継ぎ部活動」から遠ざかっていましたが、再開した矢先、今度は私自身が病に臥し、さらに3年の月日が流れてしまいました。
今もその後遺症に悩まされていますが、病を得たことでスローライフになった私は、戦中戦後の母とその周辺の手記や俳句とゆっくり向き合うことができました。また、友人の協力により貴重な資料を集めることもでき、その数は増えつつあります。
これからは、ホームページやブログ「はっぴい俳句」をはじめ、何らかの形で残し、語り継いでていきたいと思います。
よろしくお願いします。
2019年 8月 23日 新
谷 陽 子 (亜紀)
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