あ と が き ★ こよなく和紙を愛し、和紙の心をお説きになっている詩人、則武(のりたけ)三雄先生に以前から、いろいろと指導を仰いできました。このたび、本書上梓に際しまして、出版の労をとって頂いた上、紙漉きの経験をもつ私にとってゆかりの深い「越前鳥の子紙」最高の和紙をご提供下さり、表紙等、先生のご吟味によるものです。 つぎに、私の生涯の最後の職場ともなりました今井総業株式会社の社長 今井隆氏は、わがことのようにご配慮を頂き、絶大なご支援を賜りました。 それから北満時代の同僚であった紫陽会のみなさんから、たびたび激励の言葉を頂きました。また、紙を漉いていた頃の岩野家の方達、おさな友達の言葉がはげましになりました。 句作のため主婦のつとめも十分でなかったと思われるにも拘わらず、つねに私を励まし心の支えになってくれたのは、私の家族です。 自分の意思を貫き通し、ひとつのことを完成させるまでには幾多の人のご理解とご協力が必要でした。今、しみじみ痛感いたします。 本書誕生の幸せを、心から感謝し、厚くお礼申し上げます。
昭和五十二年八月 井筒 紀久枝
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