ふる里物語(ふるさとめぐり)


井手の自然と味自慢−−−

四季折々の変化に富んだ自然にはぐくまれた味覚。
長い伝統とこの地に生きてきた人々の智恵により磨かれた風味。それらが生みだした食の豊かさが井手町の食文化の特徴です。
柿やミカンやお茶といった自然の豊かな実りからタケノコ缶詰、みそと言った加工品まで、井手の味覚には、人々のぬくもり季節感があふれています。


京の名人 (自慢料理について)


柿なます

八木 ヨシ子 さん
 地域の伝統食や行事食を見直し、豊かな暮らしを推進しようと結成された「郷土食研究会」の一員である。
 柿なますは、お正月料理には欠かせない一品であり、あざやかな色どりと。柿のほのかな甘みが食欲をそそるものである。
 研究熱心で、食生活改善推進員としても様々な活動をしている。

茶なむしだんご

南本 やすの さん
 えんどう豆収穫の終わり頃、小麦収穫時期の5月に作られ、お茶の産地であるこの地域ではお茶の摘子(つみこ)さんのおやつにされたという。
 南本さんは、生活改善活動でも長い実績を持つベテランであり、特に食品加工には熱心で、科学的な視点から研究される技術者である。
 だんごの他に、柿の糖分を独特の製法で分離させてつくる「柿のあめ」なども得意なものの一つである。

さんきらだんご

村田 叔子 さん
 地域で採れた野菜や山菜を使った様々な料理に取り組んでいる。
 中でも、だんごをイバラの葉で包んで蒸しあげる「さんきらだんご」は、昔なつかしい季節感あふれる食べ物である。
 他にも、鯖寿司、茶なむしだんご、味噌など、地域性を大切にした食生活の技術の保持者である。

大豆くるみもち

横田 政乃 さん
 食生活改善推進員であり、独居老人の食事づくりなどのボランティア活動を行っている。
 他に、農協婦人部の生活改善活動にも熱心に取り組んでいる。
 大豆くるみもちは、青大豆を煮て作ったあんでお餅をくるんだもので、この地域では、昔から秋の農作業の終わりに作って食べたという。

しんこだんご

阿辻 好子 さん
 井手町内の女性の有志が集まって結成した「郷土食研究会」の一員であり、地域に伝わる伝統的な料理やお菓子づくりに取り組んでいる。
 指先の細工だけで、花や野菜、動物など様々なものを形作っていくだんごづくりの過程は親子でも楽しめるもので、伝統を引き継ぎ残していきたい技術である。

茶巾しぼり

古川 信子 さん
 さつまいもは、むかしからあるポピュラーな野菜として親しまれてきたが、近年の健康食ブームの中で、繊維質の多い野菜として見直されている.
 このさつまいもを使った料理に取り組んでおり、さつまいもの甘さを生かしたお菓子、茶巾しぼりはその代表的なもの。
 この他、さつまいも入りむしパンなども作っている。

筍の木の芽和え

岡本 佳子 さん
 京都府の南部地域は、全国でも有数の筍の産地であり、この筍を使った料理は数多くあるが、中でも「木の芽和え」はその代表的なもので、広く知られているだけに、優れた特徴を出すのは難しいともいえる。
 筍の持つ香りと独特の風味を引き出すことが、この料理のポイントであるが、岡本さんはその技術の優れた保有者の一人である。

ちまき

橋口 津多子 さん
 井手町では、各家庭でそれぞれの味のちまきづくりの技が受け継がれてきた。
 笹の出る5〜6月頃に作り、今では冷凍保存もしている。多く作ったときには、素上げにして食べることもあり、これもまたおいしい井手の味である。
 このちまきづくりを若い世代にも受け継いでもらおうと、いづみ隣保館において毎年開催しているちまき作り実習で、講師として指導を行っている。

ちまき

森島 春子 さん
 ちまきは、もち米を粉にしたものに砂糖などを加え、蒸して作る。ちまきづくりのコツは、この粉の配合と笹の巻き方にあるという。
 森島さんは、橋口さんとともにちまきづくりの指導を行っている。最近は家庭でのちまきづくりの経験がない人も多く、笹の葉を4〜5枚重ねて形よく巻くのはなかなか難しいが、何度か繰り返して巻くうちに巻き方のコツを覚え、立派なちまきができるようになるそうである。

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